農業において外国人を雇用するには?
公開日:2023/05/18
現在農業は深刻な人手不足により、労働力の需要が増えています。そこで注目されているのが、外国人の雇用です。
本記事では農業において外国人を雇用する方法をはじめ、詳しい内容や条件について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
農業の現状
今現在農業は後継者不足による、高齢化・人手不足が深刻な問題となっています。農業はコスト面からみて新規参入が難しく、収入も不安定です。また重労働である点も若手人手の不足の原因となっています。
このような現状から農業において多くの労働力が必要とされており、その解決策のひとつとして注目されているのが外国人の雇用です。
農業で外国人を雇用する方法
日本にいる外国人が働くためには在留資格と呼ばれる資格が必要になります。農業で外国人を雇用するための在留資格は主に、特定技能と技能実習です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
特定技能
特定技能とは、業種に関する知識・技能を一定以上保有している外国人が所持できる資格です。農業の場合は「特定技能1号」が該当します。
特定技能の条件は「技能実習2号を修了」と「技能試験と日本語試験に合格済み」なので、特定技能を持つ外国人は即戦力として雇用できるので、人手不足の解消として効果的です。
内容は、基本的に5年間までの雇用で家族の帯同はできません。しかし、半年ごとに帰国させるなど工夫すれば最長10年間雇用できるのが特徴です。
技能実習
技能実習とは、日本で学んだ技術や知識を自国に持ち帰って役立ててもらうのが目的の制度です。最長5年間の在留が可能ですが、最近はコロナウィルスの影響もあり受け入れが厳しい状況となっています。
特定技能とは異なり、技術提供が目的なので即戦力として雇用するには不安が残るのが懸念点です。
特定技能「農業」で受け入れ可能な人材となるための条件
特定技能「農業」で受け入れ可能な人材の条件は、以下の4つです。
留学生として試験を受ける
日本にいる留学生に国内で試験を受けてもらう方法があります。日本にいる留学生なら語学力の問題はなく、合格の可能性も高いでしょう。
技能実習2号から資格を移行する
すでに技能実習2号の資格を持っている外国人は、在留資格を特定技能に移行させることができます。地方出入国在留管理局への申請が必要となるので、受理されるまでの時間などを確認しておきましょう。
海外で試験を受ける
最近では、海外でも特手技能人材向けの試験が行われています。ミャンマーやインドネシアなどアジアを中心に、農業はもちろん様々な業種で受験が可能です。
日本に短期来日して試験を受ける
外国人技能実習生を受け入れるケースでは、国内で試験を受ける場合もあります。手続き等の手間はかかりますが、日本で試験を受けてもらうことで日本の農業について理解が深まり、採用後の意見のすれ違いも防げます。
外国人に任せられる農業の業種・業務について
外国人に任せられる農業の種類・業務は以下の通りです。
1.外国人が従事できるのは主に、①耕種農業全般の作業(栽培管理、農産物の集出荷、選別等)、②畜産農業全般の作業(飼養管理、畜産物の集出荷、選別等)
2.ただし、業務内容には栽培管理又は飼育管理の業務が必ず含まれていることが必要
※例)農産物の選別業務に専ら従事させることはできない
3.また、同じ農業者尾下で作業する日本人が普段から従事している関連業務(加工・運搬・販売の作業、冬場の除雪作業等)は付随的に従事することができる
※専ら関連業務に従事することはできない
外国人に業務を任せようと考えている場合は、こちらを参考にしてみてください。
農業で外国人を雇用するための条件
ここまで外国人が雇用されるための条件を主に説明しましたが、雇用を受け入れる農家にも条件があります。外国人を雇用するためには、まず「農業特定技能協議会」に入会しなくてはいけません。
特定技能人材を受けてから4か月以内に入会が必須ですが、受け入れが決まってからで大丈夫なので焦らずに登録してください。
農業における外国人の雇用は特定技能登録支援会社への相談がおすすめ
本記事では農業において外国人を雇用する方法や条件について、詳しく解説してきました。農業は人材不足で、外国人雇用の需要が高まっています。労働力の確保の方法として、特定技能での雇用が人気です。
しかし、初めて外国人の雇用を受け入れる人や検討している人は分からないことや質問したいことがたくさんあると思います。
そこでおすすめしたいのが特定技能登録支援会社への相談です。言語コミュニケーションや雇用形態、報酬など不安や疑問を相談できるので、農業で外国人の雇用を検討しているかたは、ぜひ一度特定技能登録支援会社に相談してみてください。