介護職において外国人を雇用するには?

公開日:2023/05/18  最終更新日:2023/10/16

慢性的な人手不足とされる介護業界。不足する人員を確保するため、各介護事業者は人材確保に全力を挙げています。

こうした状況を改善する方法の一つとして注目されているのが外国人労働者の雇用です。本記事では外国人を介護職として雇用するための4つの制度や外国人を雇用するメリット、特定技能支援会社の活用などについてまとめます。

介護職で外国人労働者が必要とされる理由

日本は超高齢化社会を迎え、労働力が不足することが予想されています。厚生労働省は2025年までに34万人もの介護職が不足すると予測しました。
介護職で外国人労働者が必要とされる理由について、介護業界の現状を踏まえながら解説していきます。

日本が抱える「2025年問題」

日本社会は、少子高齢化によって「2025年問題」を抱えています。2025年問題とは、第一次ベビーブームに生まれた団塊世代が全員75歳以上になることによって、超高齢化社会を迎えることを指します。

高齢者が増加することに伴って労働者人口が減少し、社会に様々な影響をもたらします。たとえば、医療費の増加や現役世代が負担する社会保険費の増加などが課題として挙げられます。

2025年問題は、介護業界においても大きな影響を与えます。高齢化によって、介護サービスの利用者が増加し、介護施設や介護職人口が大幅に不足すると予測されています。

厚生労働省の調査によると、2025年時点で約243万人の介護職員が必要と言われています。2019年のデータでは、介護従事者は211万人いるとされており、約32万人の人材が新たに必要となります。

介護業界の現状

介護業界は、慢性的な人手不足に悩まされています。介護労働安定センターが実施した「介護労働実態調査」によると、6割以上の介護事業所が従業員不足を実感しています。

その理由としては、採用が困難であるためとしています。多くの事業所が職員不足の問題を抱えているため、同業他社との競争によって人材の確保が難しいのが現状です。

なかには、人材不足解消のために採用活動に予算を費やしている事業所もありますが、なかなか応募者が集まらなかったり、長期の就業に繋がらなかったりという課題があります。そこで、介護業界においても外国人雇用に挑戦する事業所が増加傾向となっています。

外国人介護士受け入れの現状

介護業界では、慢性的な人手不足解消のために、外国人を介護職員として採用する事例が増えています。2022年10月時点で、社会福祉や介護事業で働く外国人労働者は約74,000人とされています。

外国人が日本で働くためには、在留資格が必要です。在留資格には、それぞれ在留期限が設けられており、介護職として働くことのできる在留期限は最低でも3年とされています。

在留資格を持つ外国人の内訳は、特定活動(EPA介護福祉士)約3,100人、介護約1,300人、技能実習約12,000人、特定技能約10,000人です。技能実習や特定技能が新設されたことで、外国人が介護分野で働きやすい環境が整ってきています。

以前から受け入れられているEPA介護福祉士は、受け入れのハードルが高く、人数も限られていました。一方で、技能実習や特定技能の要件難易度は低いため、より多くの外国人労働者を受け入れられるようになりました。

介護業界はは給与が低く、仕事がキツイというマイナスイメージがあります。介護保険制度の中で各種サービスの報酬単価が決まっているため、事業者ごとの自由な価格設定や従業員の給与への反映が難しいという構造的な問題もあり、人材確保に苦労しているのです。

そこで多くの事業所は外国人労働者を雇用し、人手不足を解消しようとしています。介護業界で働く外国人労働者の数は増え続けており、国は外国人の登用やIT活用、ロボティクス化などで問題の解消に向けた計画を進めています

介護現場で外国人を雇用するために活用できる4つの制度

介護現場における外国人労働者への需要は高まっています。しかし、いざ雇用しようと考えてもどのようにすればよいか迷うかもしれません。

ここでは、介護職で外国人を雇用するときに活用できる4つの制度についてまとめます。

EPA介護福祉士候補者

EPA介護福祉士候補者は、日本と経済連携協定を結ぶ3か国(インドネシア・ベトナム・フィリピン)から、介護福祉士の取得を目的に来日する外国人のことです。日本の介護施設で就労・研修をしつつ、日本の介護福祉士資格の取得を目指す外国の人々を指します。

候補者になるには、各国の介護・看護の学校に3~4年間通わなければなりません。平成20年度より受け入れが開始され、累計で5,000人以上が受け入れられています。

在留期間は4年間と定められており、EPAで採用する場合は、必ず公益社団法人国際厚生事業団(JICWELS)への登録が必要です。JICWELSは、国内の医療法人や社会福祉法人を対象として候補者のあっせん業務を行っています。
登録することで、候補者と面接を行うことが可能になります。面接の結果、候補者とマッチングした場合は、企業で直接雇用することができます。
ただし、マッチング後にすぐ従事してもらえるわけではありません。候補者は日本語の研修を受けた後、一定以上の日本語力を身につけてからでないと入国できません。最短2.5か月後から就労開始となります。

就労開始後は、介護福祉士合格を目指して学習支援を行うことになります。

在留資格「介護」

在留資格「介護」は、介護福祉士資格を所有している外国人もしくは介護福祉養成校を卒業した外国人を対象としています。在留資格の一つで資格取得者は介護の専門職、指導者として勤務できます。

そして在留期間の上限がないため、長期的な雇用が可能となります。取得には、日本の介護福祉士の養成施設を卒業することや、原則、介護福祉士の資格を持っていることなどが条件となります。

高い日本語力を持ち、即戦力として勤務出来ます。在留期間の制限はなく、長期的に働くことができるほか、訪問系サービスも可能です。在留資格「介護」資格者は、家族の帯同も可能で、在留期間更新に回数制限もなく、定年まで日本で働けるため、人材不足の解消にもつながると期待されています。

また、日本の介護に関する知識を持っているため、即戦力として活躍します。一般的には日本国内にいる外国人を採用しますが、海外から呼び寄せることも可能です。

また、あっせん機関への登録は必要ありません。派遣社員としての雇用はできないため、自社で採用することになります。

介護職種の技能実習生

技能実習生とは、外国人労働者が日本の企業で技能を習得するため日本に学びに来る外国人のことです。平成29年から介護職種でも外国人技能実習生を受け入れています

技能実習は、日本において技能を習得し、自国でその技能を活かして働くことを目的としています。在留期間は3~5年間と定められており、技能実習を採用するためには管理団体の会員になる必要があります。

監理団体は海外にいる候補者のあっせん機関です。技能実習生が来日した後、監査なども行っています。

監理団体を選ぶ際には、介護職の知識を持ち合わせているかどうか、また技能実習生の来日後のフォローについて確認すると良いでしょう。候補者の面接は、海外の現地で行うか、もしくはZoomなどのアプリを使ってオンラインで実施します。

特定技能「介護」

特定技能とは、人手不足が問題視されている14の分野において、外国人が働くことのできる制度です。その分野に一定の専門性・技能を有する外国人を対象とした在留資格です。

特定技能は、あっせん機関を利用せずに、自社で採用することが可能です。ただし、採用にあたっては外国人への支援が必要となります。

自社で支援を行う場合は、支援計画を入国管理局に提出しなければなりません。自社で支援が難しい場合は、登録支援機関へ委託することも可能です。

介護職では最大5年間までですが、介護福祉士資格を得ると在留資格「介護」に変更できます。その結果、期限に縛られることなく日本で働くことが可能となります。

特定技能「介護」の業務は、身体介護や支援に関する業務です。しかし、訪問介護などは対象外です。

特定技能登録支援会社への相談がおすすめ

登録支援機関とは、特定技能外国人が日本に在留している間、支援計画の作成や実施を担当する期間のことです。受け入れ機関から外国人のサポートを委託され、支援に関する業務を行っています

法務省出入国在留管理庁に届け出を提出して事業を行っていて、3か月ごとに実施状況を報告する義務があります。特定技能「介護」で外国人を雇用するには、以下の4つの条件を満たさなければなりません。

・適切な雇用契約が締結できる
・5年以内に法令違反がない
・外国人が理解できる言語で連絡が取れる
・適切な就労支援計画が用意できる

登録支援機関は外国人との連絡や適切な収量支援計画の用意ができますので、企業と特定技能「介護」で来日した外国人労働者の橋渡し役となることができます。

まとめ

今回は介護職で外国人を雇用する必要性や外国人雇用に活用できる4つの制度、特定技能登録支援会社の内容などについて解説してきました。

外国人とのコミュニケーションは言語や文化の違いなどがあるため、難しい側面があります。

だからこそ、外国人との接触経験が豊富で就労支援の実績がある特定技能登録支援会社への相談がおすすめです。介護現場の人手不足を解消し、労働環境の改善をするためにも外国人の雇用や特定技能登録会社の利用などを進める必要があるのではないでしょうか。

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